六韜 文韜
兵 法 塾
TOP Ohasi Takeoka SiteMap Link Information WebShop Comment      祈願・三陸皆様の心の復興 2011-2018.3.11 ⑦ 
兵書抜粋
孫子 呉子 六韜 三略 司馬法 尉繚子 李衛公問対
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六 韜  りくとう
文韜 武韜 竜韜 虎韜 豹韜 犬韜
 
文韜
 
  文師
文王乃ち斎すること三日、田車に乗り、田馬に駕して渭陽に田す。卒に太公が茅に坐して以て漁するを見る文王労うてこれに問いて曰く「子は漁を楽しむか」と。太公曰く「臣聞く『君子はその志を得るを楽しみ、小子はその事を得るを楽しむ』と。今、吾が漁するも甚だ似たるあり。殆どこれを楽しむにあらざるなり」
君子は情同じくして親合し、親合して事これに生ずるは情なり。言語応対は情の飾りなり。至情を言ふは事の極みなり。今、臣、至情を言ひて諱まずんば、君それこれを悪まんか」
それ魚はその餌を食ひて、乃ち緡に牽かれ、人はその禄を食みて、乃ち君に服す。 故に餌さを以て魚を取れば、魚殺すべし。禄を以て人を取れば、人竭すべし。家を以て国を取れば、国抜くべし。国を以て天下を取れば、天下畢すべし。
太公曰く「天下は一人の天下にあらず、及ち天下の天下なり。天下の利を同じくする者は、則ち天下を得、天下の利を擅にする者は、則ち天下を失う。
  盈虚
太公曰く「君不肖なれば則ち国危うくして民乱れ、君賢聖なれば則ち国安くして民治まる。禍福は君に在り、天の時に在らず」「昔者帝堯の天下に王たるや、上世の所謂賢君なり」
その自ら奉ずるや甚だ薄く、その賦役や甚だ寡し。故に万民富楽にして飢寒の色なく、百姓その君を戴くこと日月のごとく、その君を親しむこと父母のごとし」
  国務
文王、太公に問いて曰く「願はくは国を為むるの大務を聞かん。主をして尊く人をして安からしめんと欲す。これを為すこと如何」と。太公曰く「民を愛するのみ」と。文王曰く「民を愛するとは如何」と。太公曰く「利して害することなかれ。成して敗ることなかれ。生かして殺すことなかれ。与えて奪うことなかれ。楽しましめて苦しむることなかれ。喜ばしめて怒らすことなかれ」と。
故に善く国を為むる者は、民を馭すること父母の子を愛するがごとく、兄の弟を愛するがごとく、その飢寒するを見れば則ちこれがために憂へ、その労苦するを見れば則ちこれがために悲しみ、賞罰は身に加わるがごとく、賦歛は己より取るがごとし。これ民を愛するの道なり」と。
  大礼
文王、太公に問いて曰く「君臣の礼は如何」と。太公曰く「上となりては唯だ臨み、下となりては唯だ沈む。臨めども遠ざかるなく、沈めども隠すなし。上となりては唯だ周く、下となりては唯だ定まる。周きは天に則るなり。定まるは地に則るなり。或いは天、或いは地、大礼乃ち成る」と。
文王曰く「主の位は如何」と。太公曰く「安徐にして静かに、柔節にして先づ定まり、善く与えて争わず、心を虚しくし志を平らかにし、物を待つに正しきを以てす」と。
文王曰く「主の明は如何」と。太公曰く「目は明を貴び、耳は聡を貴び、心は智を貴ぶ。天下の目を以て視れば則ち見えざるなく、天下の耳を以て聴けば則ち聞えざるなく、天下の心を以て慮れば則ち知らざるなきなり。輻輳して並び進めば則ち明蔽われず」と。

 

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