兵法塾 - 兵書抜粋・統帥綱領 -
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TOP Ohasi Takeoka SiteMap Link Information WebShop Comment      祈願・三陸復興 2011-2015.3.11 
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兵書抜粋
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統 帥 綱 領
 
 
● 統帥の中心たり、原動力たるものは、実に将帥にして、古来、軍の勝敗はその軍隊よりも、むしろ将帥に負う
  所大なり。戦勝は、将帥が勝利を信ずるに始まり、敗戦は将帥が戦敗を自認するによりて生ず。 
  故に戦いに最後の判決を与うるものは実に将帥に在り。(あきらめは愚者の結論。) 
  
● 将帥の責任はあらゆる状況を制して、戦勝を獲得するに在り。故に将帥に欠くべからざるものは、将帥たる
  責任感と戦勝に対する信念なり。
  
● 将帥の価値は、その責任感と信念との失われたる瞬間において消滅す。
   女は弱い。しかし母は強い。
● 如何に優秀なる将帥も、敵に勝つことのできない者は、将帥としての価値なし。
● 戦争における勝利は、計画の巧なるより、実施において意志強固なるものに帰す。
● 戦争においては、百を知るよりも一を信ずるに如かず。百の知識は一つの信念によりて撃倒せられる。
● 死生の巷において、一事を遂行する力を有するものは、知識にあらずして信念なり。
● 将帥は事務の圏外に立ち、超然として常に大勢の推移を達観し、心を策案ならびに大局の指導に専らにし
  て、適時適切なる決心をなさざるべからず。これがため将帥には、責任を恐れざる勇気と、幕僚を信任する
  度胸とを必要とす。幕僚とくに参謀長を信頼せず、しかもこれを更迭する英断なき将帥は失敗す。

  将軍の事は、静にして幽なり。(孫子)  急用である。静かに書け。(小早川隆景)

● 将帥は部下の努力を有意義に運用し、徒労に帰せしめざる責任を有す。

部隊がそこに位置するだけで、何もしなくても全体に貢献していることがある。部隊を右往左往させることは、必ずしも指揮官の迷いによるものではない。これらによる部下の不信不満を起こさせないためには、全般の状況と指揮官の意図を明示することが大切である。

● 危急存亡の秋(とき)に際会するや、部下は仰いで、その将帥に注目す。
 
● 幕僚は要所の資料を整備して、将帥の策按決定を準備し、これを実行に移す事務を処理し、かつ軍隊の実
  行を注視す。軍隊に命令を下し、これを指揮するは、指揮官のみこれを行うを得べく、幕僚は指揮官の委任
  なければ、軍隊を部署する権能なきことを銘心するを要す。

  幕僚は決して指揮官に非図ず。これを混同するに至らば、軍は最早や無政府状態に陥るべし。(デブネー)

● 人は意思の自由を有して、自己の存在を意識し、その存在をなるべく永く保持せんとする本能を有す。
 
● 統帥は部下および敵の意思の自由を奪いて、これを自己の意思に従わしむるものにして、統帥に関する 
  学理は、意思の自由に関する学理なり。 
● 統帥は戦略戦術と密接なる関係を有す。しかれども、戦略戦術と統帥とは同一のものにあらず。              
  統帥の本義は、戦略戦術を、意思の自由の本能を有する人間に適用することにある。 

  「経営学」と「経営」とは違う。

● 統帥者の意思は完全に自由を発揮せざるべからず。
● 攻勢は衆人の意思の自由を調和し、これを併せて一定の方向に対し、求心的に活動せしめ、
  守勢は衆多の人間の意思をして離心的に作用せしむる特性を有す。 
● 統帥者が、意思の自由を有する被統帥者の精神を準備することなく、率然として統帥命令を与うるも、
  被統帥者は統帥者の意思を了解し、万難を排し、進んでこれを遂行せんとする熱意を生ぜざるのみならず、
  その実行に際して行う独断は、往々にして統帥者の意図外に脱逸す。

精神の準備とは、思想の一致、相互の信頼、状況認識の一致、被統帥者に自信をつけさすこと等をいい、被統帥者が全般の作戦内において、如何なる地位にあり、如何なる価値があるかを了解せしむことも重要なり。学理上完全無欠なる戦略戦術も、統帥の精神効果を無視したるものは実効少なし。生きた人間の集団をして、その威力を発揮せしめんがためには、学理上の多少の利益を犠牲にするは、やむを得ず。

● 策をもって準備せられたる被統帥者の精神の効果は一時的にして、しかも後日必ず反動あり。

人生意気に感ぜしめることが必要。(浪曲主義)

● 大軍を統帥するということは、方針を示して後方(補給)を準備することである。

● 統帥の根源は指揮官の決心にして、命令は決心実行の重要手段なり。

命令が実行者を困惑、煩悶せしむること少しとせず。指揮官は命令すべきや否やについて、深甚の考慮を払うを必要とす。最高統帥の命令等は、各軍の指導上有効なるよりは、むしろ妨害となりたること多きは、戦史の訴うる所なり。

命令はある予想のもとに下されるものにして、この予想は適中せざることもあり。大兵団の命令にして、実行せられざりしため、却って戦勝をもたらし、実効せられたるために敗戦に陥りたる戦例少なからず。

● 会戦は彼我の自由意思の衝突、信念の闘争にして、その勝利は敵の意思と信念とを破壊したるものの手に
  帰す。これがためには、敵の最も苦痛とする場所と時機において、苦痛とする衝撃を不意に加うること肝要な
  り。 

敗れたる会戦とは、敗者が敗れたることを自認したる会戦なり。(ジョセフ・ド・メストル)

  
敵に敗戦を自認せしむるには、敵の全部を打つ要なく、敵の急所に打撃を加えれば可なり。軍は強大なりといえども、一の有機体を構成しありて、必ず苦痛とする所あり。
  
● 会戦においては、彼我共に過失錯誤頻出し、予期せざる事変は随所に発生し、彼我の弱点危機は至る所に 
  頻発するを通常とす。従って会戦の統帥指揮に任ずる者は悲観と楽観との波浪にゆられ、しばしば手に汗
  を握ることあるべし。故に信念なき者、積極主動の精神に乏しき者は、この悲喜交々の千波万派に翻弄せ
  られて、ついに心理の平衡を失し、統帥の節調を乱し、補うべき戦機も補うる能わず、各兵団の努力を分
  散消滅するに至らしむ。 

戦争においては、予見や広く見ることは不可能なり。各人は、目前の暗黒中の一時的光明に照し出さるる範囲内の情景によって、活動の方針を定めざるべからず。 戦略的には五里霧中の状況の中でも、ともかくも戦術的利点だけでも押さえこめば、敵状も、敵の出方も明瞭になり、次に打つべき手段が生まれてくる。多くの会戦は、敗れたりと、自ら過早に信ずる者の敗北に帰している。(コンラッズ)

● 我敗れるかと感ずる時は、敵もまた敗れるかと思っているときである。夜が明けてみたら、両軍とも負けたと
  思い、退却していることが少なくない。  

 

兵法塾

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